後遺障害診断書の記載内容
肩鎖関節脱臼により腱板損傷。観血的整復術を実施。可動域制限が残る。
後遺障害の事前認定で14級。被害者自身で2回にわたる異議申立を行われましたが、いずれも結果はかわらず14級のままでした。知人を通じて当事務所をお知りになり相談にこられました。
等級認定結果の検討
労災事案だったため労災は10級を獲得しておられました。労災が10級認定なので自賠責も10級になるだろうと思ったところ事前認定では14級。納得いかないと行った2回の異議申立てでも14級にしか認定されません。
可動域の測定結果では、患側が健側にくらべて2分の1以下の制限になっていますので、数値的には10級です。しかし画像上では整復状態が良好なため、測定結果を裏付ける医学的な証明がないとされている模様です。
画像上、整復状態が良好なのは間違いありませんでしたが、可動域制限があるのは虚偽ではなく、医師も認めているところです。にもかかわらず認定されないのは納得いかないという内容で異議申立書を作成されていました。しかし、これでは認定が覆ることがないのが自賠責です。実際に2回にわたる異議申立てでも、同じ理由で判断は変わっていません。
異議申立て内容
そこで、まず主治医と面談し、被害者の状態を聞き取りました。非常に協力的な主治医で、いろいろ検討していただきました。臨床的には術後に可動域制限を残すことはあるし、残念ながら測定結果も良好ではない。関節拘縮も見られるのに、なぜ認定されないのか、と主治医自身も戸惑いを隠せない様子です。
最終的にはMRIを撮って、それに基づいた意見書を再度書いていただきました。ただ、これまでの流れからして意見書だけはやはり等級を変更させることは難しいです。そこで労災の資料などを検討し立証資料を作成しました。
異議申立て結果
10級10号の認定となりました。医師の診断書や意見書だけで適正な等級が認定されないことを示す事例です。画像の立証能力は大きく、調査実務は画像偏重の傾向があります。しかし、画像がすべてを物語っているわけでもなく、そのことをどう伝え調査を納得させるか、資料の使い方と立証方法がポイントでした。






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